1.用紙
大きさは、B4・B5・A4が一般的で、パソコンのワードを使ったり、内容証明専用の用紙も文具屋に売っているのでそれを用いても結構です。
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2.タイトル
通知書や回答書、通告書など自由で、書かなくても問題ありません。 大抵は通知書か通告書です。
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3.差出人
個人名か法人であれば会社名とその代表取締役の氏名が普通です。また弁護士は通常、弁護士名になります。
差出人が複数の場合、連名で内容証明を出すことができます。
これは、全く内容が同一の場合だけ利用できる方法です。 差出人の欄に住所、氏名をそれぞれ書き、封筒の裏にも全員の住所、氏名を書く必要があります。また、ページの繋ぎ目の契印や訂正印は、差出人全員が各自の印鑑で押印します。連名でも内容証明の効力は変わりませんし、必要な謄本の枚数だけ内容証明料が追加されるだけで、費用は安くなります。
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4.受取人
基本的には上記3番と同じです。ただ法人の場合、会社名しか分からない場合は会社名だけでも結構ですし、代表取締役様でも、○○担当者様でも問題ありません。
受取人が複数の場合、受取人名を連記して出すことができます。(同文内容証明郵便)
これは、全く内容が同一の場合だけ利用でき、2通りの方法があります。
① 完全同文内容証明郵便・・・全受取人名が連記されていて、文書の内容、日付、差出人、受取人の名称も全く同じ場合です。「郵送用文書×受取人の数」と「謄本2通」が必要で、各受取人に他の受取人に対しても同様の文書が送付されたことを知らせたい場合もしくは、知られても構わない場合には、この方法を用います。また、2人目以降の内容証明料が半額になるので費用も安く済みます。
完全同文内容証明
平成○年○月○日
大阪府大阪市~~~~~丁目○号
内容 太郎 ㊞
東京都新宿区~~~~~丁目○号
山田 太郎 殿
東京都渋谷区~~~~~丁目○号
木村 二郎 殿
東京都中野区~~~~~丁目○号
吉田 三郎 殿
② 不完全同文内容証明郵便・・・文書の内容、日付、差出人の記載は同じで、受取人の記載だけは、1人ずつ個別に1枚ずつ分けて記載する必要があります。それぞれの受取人の宛先を書いた郵送用文書各1通と受取人全員の住所・氏名を連記した謄本2通が必要です。受取人に、他の受取人に対しても同様の通知がされた事実を知られたくない場合には、この方法を用います。
不完全同文内容証明
平成○年○月○日
大阪府大阪市~~~~~丁目○号
内容 太郎 ㊞
東京都新宿区~~~~~丁目○号
山田 太郎 殿
平成○年○月○日
大阪府大阪市~~~~~丁目○号
内容 太郎 ㊞
東京都渋谷区~~~~~丁目○号
木村 二郎 殿
平成○年○月○日
大阪府大阪市~~~~~丁目○号
内容 太郎 ㊞
東京都中野区~~~~~丁目○号
吉田 三郎 殿
※それぞれの受取人の宛先を書いた郵送用文書各1通を作成する。
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5.挨拶など
特に要りません。あってもよいですが、内容証明の性質が基本的に交渉目的ですので、交渉する相手に対し、挨拶するよりも用件を明確に分かり易く記載するよう心掛けた方が良いでしょう。
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6.本文
自由に書いて問題ありません。注意すべきことは、内容証明のデメリット(注意点)を参照して下さい。またそれ以外では、感情的に書いてはいけないということです。確かに言いたい主張があり、感情的になるのは当然ですが、ここは冷静に法的根拠等を記載して、相手側に正確にこちらの要求を伝えなければなりません。また法的根拠の欠落や間違い、金銭請求の際の金額や、日付、時間などの数字記載箇所のミスは要注意です。あと、誤字などがあると説得力に欠けますので、少なくとも最低3回は読み直しましょう。
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7. 字数・行数
縦書きは、1行20字以内・1ページ26行以内 横書きは、1行20字以内・1ページ26行以内か、1行13字以内・1ページ゙40行以内か、1行26字以内・20行以内です。どれを選ばれても自由ですが、1行20字以内・1ページ26行以内が一般的です。1ページ当たりの最大字数は520字です。
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8.文字
かな(ひらがな・カタカナ)、漢字、数字、英字(固有名詞に限る)
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9.記号
基本的に、日常使用されているものであれば、使用できます。記号は原則1字で数えますが、㎡は2字、No.は3字、()、「」かっこは左右合わせて1字です、つまり(1)は2字です。しかし、序列を表す時に使うかっこつきの数字(1)や(2)は1字と数えます。
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10.訂正
訂正は一応できますが、内容証明という性質上、書き直して下さい。それでも訂正せざるを得ないのであれば、訂正・挿入・削除をVや二重線を入れて施し、余白に「壱字訂正」、「弐時挿入」などを記入し、押印します。この際に気をつけることは、1枚に書ける最大字数520字を超えないようにしなければなりません。
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11.印鑑・まとめ
印鑑は認印で問題ありません。シャチハタは不可です。
書面が完成したら、複数枚に渡っている場合は、ホッチキスで留め、1枚ずつ開きながらページとページのつなぎ目に契印(差出人の印鑑)を押します。相手側の氏名等の前に日付及び差出人の住所、氏名を書き、その後ろに押印します。
また、封筒には、相手側の住所、氏名と差出人の住所、氏名を記載しますが、必ず全く同じ文字で書かなければいけません。例えば文面では、○○市5丁目10番20号となっているのに、封筒には、5-10-20となっていてはいけませんし、株式会社○○となっているのに、(株)○○ではいけません。窓口で訂正を求められます。
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